矯正歯科を知る

マウスピース矯正の治療の実際とメリット・デメリット

マウスピース矯正~治療の実際とメリット~

 

マウスピース矯正の広告があちこちで見かけるようになり、一般歯科や歯科以外の業界から参入する企業も出てきて、マウスピース矯正を身近に感じるようになったのではないでしょうか。

一方で、色んな広告を通じてマウスピースのお手軽なイメージが広まっていますが、
「マウスピース矯正で歯並びが綺麗になるの?」
「マウスピース矯正って安いけどデメリットないの?」
「マウスピース矯正の実際のところを教えて?」
という声をよくいただきます。

 

ここでは矯正治療を検討している方が十分な情報を知った上で治療の可否判断をしていただけるように、マウスピース矯正ではどんな治療ができてどんなメリットやデメリットがあるのか、またマウスピース矯正が苦手とする症状はどんな症状なのか等を図や表などを取り入れて、なるべくわかりやすく紹介します。

 

\マウスピース矯正治療にお悩みの方は/

 


マウスピース矯正ではどんな治療ができるの?

矯正治療の目的は機能性と審美性の回復

矯正歯科では歯を正しいポジションに移動して歯の機能性や審美性を回復させます。マウスピース矯正では、特に前歯の審美性の回復に焦点をあてた治療です。

マウスピース矯正の通院回数

初診や検査の後、マウスピース矯正が始まると、2〜4週間おきに平均12回ほど通院します。(通院回数は症状により大きく異なります。)

 

歯を正しいポジションに移動する動的治療から動いた歯を固定する保定治療へ

△治療の2段階

通院の際は、担当医が治療計画通りに歯がしっかり動いているかの確認を行い、必要にあわせて処置を行います。新しいマウスピースの装着もテストして、問題なければそのままマウスピースをつけてお帰りいただきます。

歯が動くメカニズムと適応症例

マウスピース矯正ではマウスピースを通じて歯に力をかけ、歯の位置や向きを変更します。

このように力のかけ方が異なるため、マウスピース矯正では苦手な症状というものがあります。

マウスピース矯正だけでは治療不可能な場合は、マウスピース矯正とワイヤー矯正を併用する場合やワイヤー矯正だけで治療する場合などがあります。

 

マウスピース矯正

ワイヤー矯正

力のかけかた

マウスピースを通じて

間接的に力をかけます。

歯に装置をつけ

直接的に力をかけます。

コントロール性

低い~中程度

※症状による

高い

力の強さ

弱い

強い

動かせる歯

前歯・犬歯など

奥歯を含むすべての歯

適応症例

軽度

軽度~重度

マウスピース矯正のメリット・デメリット

ここではワイヤー矯正と比較した場合にフォーカスして、マウスピース矯正のメリット・デメリットを紹介します。

マウスピース矯正のメリット

自身で着脱できるマウスピース

ご飲食・歯磨き・ホワイトニング・写真撮影などの際はマウスピースを外せます。

△実際にマウスピースを外すタイミング

マウスピース矯正は、ご自身で着脱可能です。そのため、お食事・歯磨きの時などはマウスピースを自由に取り外すことができます。

結婚式などの大切な撮影や登壇、ホワイトニング治療などはマウスピースを外して行えます。

ただし、20時間以上の装着が必要になりますので、忘れないように気をつけてくださいね。

 

マウスピースは透明で目立たない

マウスピースは透明なため、マウスピースが遠くから見えることは稀でしょう。

その人の視力にもよりますが、1m以内に近づくとマウスピースを着けていると気づく方が増えるようです。

マウスピース矯正とワイヤー矯正の見た目の違い

△見た目の違い~マウスピースとワイヤー~

ワイヤー矯正は、装置を表側(唇側)につける表側矯正と裏側(舌側)につける裏側矯正があります。裏側矯正は装置が見えることがほとんどないため、目立ちません。

マウスピース矯正のデメリット

気軽に食事ができない

マウスピース矯正治療中、食事の際はマウスピースを外します。お食事後は歯ブラシをしてからマウスピースを装着します。

マウスピース矯正をつけたまま食事をしたり、食事後に歯ブラシせずにマウスピースを装着すると、むし歯や歯周病の原因となりますので注意が必要です。

 

なお、ワイヤー矯正治療の場合は、お食事中も装置をつけたままです。お食事の内容によっては歯と装置の間に食べカスがはさまるため、歯間ブラシや歯ブラシなどでお手入れをします。

マウスピースを外してお食事いただけます。ワイヤー装置はそのままお食事いただけます。

△ご飲食時の実際

治療期間がやや長い

歯の矯正治療には、歯を動かす動的治療と動いた歯を定着させる保定治療があります。

マウスピースの歯を動かす治療は4か月半~1年半です。保定治療は2年~かかります。

マウスピース矯正

ワイヤー矯正

動的治療

4か月半~1年半(基本的には前歯のみ)

3か月~1年(前歯のみ)

1年~3年(すべての歯)

保定治療

2年~

2年~

症状が限定的

マウスピース矯正では歯列全体にマウスピースをかぶせますが、実際に動くのは前歯が主です。奥歯は前歯よりも動きづらいため、実はマウスピース矯正が苦手なところです。

奥歯も確実に動かすなら、ワイヤー矯正は歯に直接装置をつけて力を加える方が向いています。

 

このように「歯を正しいポジションに移動すること」を目的とすると、マウスピース矯正とワイヤー矯正という大きく分けて二つの選択肢があります。

 

どういう方がワイヤー矯正に向いていて、どういう方がマウスピース矯正に向いているのかを考える上で、知っておきたいことは、適応症例についてです。

 

ワイヤー矯正の方が幅広い方の矯正治療が可能です。マウスピース矯正は苦手なタイプの症状がありますので、紹介します。

マウスピースが苦手とする症状

マウスピース矯正では、治療ができるか不確実だったり難しかったりする症状を紹介します。

歯列の内側にずれてしまった歯の治療

どんな症状?

写真のように、歯並びの中で特定の歯だけが歯列の内側(舌側)に入り込んでしまったケースです。

理想的なのはどんな治療?

理想は内側に入ってしまった歯を外側に移動して、歯列の中に入れることです。

マウスピース矯正の苦手ポイント

マウスピースで歯を外側に移動すると、歯が上向きに移動してしまうことがあります。

もちろんこの動きが望ましい症状でしたら問題ありませんが、本来上向きになってほしくない症状では望ましくない動きと言えるでしょう。

 

上の前歯を側面から見たところ

△唇側移動時の実際。

なぜ?

マウスピース矯正では、歯に「面」で力をかけます。そのため、歯の角度までは確実にコントロールするのが難しいためです。

すきっ歯の治療

どんな症状?

歯と歯の間にすき間が空いているケースです。

理想的なのはどんな治療?

すきっ歯の治療では、歯を横に移動します。

横に移動するときに、平行移動するのが理想的です。

上の前歯を正面から見たところ。理想は平行移動。マウスピース矯正は角度がついてしまう傾向がある

△すきっ歯治療時の実際

マウスピースで歯を移動させると、歯の歯冠部分だけが移動して歯根は移動せず歯に角度がついてしまう傾向があります。歯冠部分とは歯の中で歯肉よりも上に出ている部分で、歯根とは歯の歯肉より下に埋まっている部分をさします。

 

もちろん歯に角度がつくことが望ましいケースもありますが、そうでない場合は望ましくない治療結果になる可能性があります。

なぜ?

マウスピースは歯の歯冠部分に面で力をかけるためです。

ワイヤー矯正では歯根から平行移動するように力をかけるため、このような違いが生まれます。

ねじれた歯の治療

矯正治療では、ねじれてしまった歯を適切な角度だけ回転させて、正常な向きに戻す治療を行います。

軽度にねじれた前歯の治療

前歯が軽度にねじれている方は、マウスピース矯正での治療が可能なケースが多いです。

ねじれが軽度の症例

△上側・前歯が軽度にねじれ例

他院で2年間マウスピース矯正した患者さんの写真。

△軽度ねじれ例。この症例は、他院で2年間マウスピース矯正しても、左上の前歯の角度が治療できなかったため、当院で再度矯正治療を行いました。

中度にねじれた前歯の治療

前歯が中度にねじれている方は、マウスピース矯正しても、時間がかかる上、完成度も不十分になる可能性があります。

中度に前歯がねじれている症例

△上の前歯2本が中度ねじれ例

重度にねじれた前歯の治療

前歯が重度にねじれている方は、マウスピース矯正しても、時間がかかる上、完成度も低くなる可能性が非常に高くなります。

重度に前歯がねじれた症例

△上の前歯2本が重度ねじれ例

重度に前歯がねじれた症例

△上の前歯2本が重度ねじれ例

ねじれた犬歯の治療

犬歯がねじれているケースはマウスピース矯正が苦手とするところです。

犬歯のねじれ

△左上の犬歯ねじれ例

犬歯のなじれた症例

△右上犬歯ねじれ例

 

ねじれた歯の治療に使用するアタッチメントとは

アタッチメントがないとマウスピース矯正ではマウスピースで歯の面を押して、歯をコントロールします。犬歯のように歯の断面が丸形や楕円形の歯は、面で押してもコントロールできないため、シミュレーション通りに動かないことが予想されます。

 

アタッチメントについては、歯をより確実にコントロールする上では必要になるのですが、前歯などでは、歯の表面に構造物が付くので、シビアに見た目を気にされる方にはマウスピース矯正が向かないことになります。

 

しかし、歯の表面にアタッチメントという名の突起物をつけることで、マウスピースでも歯のコントロールが可能になります。※アタッチメントはご自身で取り外しできません。

上の前歯を正面から見たところ

△アタッチメントをつけたイメージ画像

咬み合わせの治療

どんな症状?

歯の見た目だけでなく、上下の歯の当たり方や動かした時の歯の当たり方などに問題がある方です。歯医者さんで「不正咬合(ふせいこうごう)」と診察される場合もあります。

マウスピース矯正の苦手ポイント

咬み合わせの治療には、歯の3次元的な微調整が必要です。一般的なマウスピース矯正は歯の高さを調整するのが苦手です。歯を長くするように歯肉から引き上げるのはマウスピース矯正が苦手だからです。

上の前歯を正面から見たところ。歯を歯肉に押し下げる動き。

△歯の高さ調整の実際

マウスピース矯正で治療が終わった場合、歯がしっかり噛み合わない可能性があります。これはマウスピース矯正が終わった後に自然と治る場合もありますが、治らない可能性もあります。

マウスピース矯正で歯を引っ張り出す場合、アタッチメントと小さな輪ゴムを患者さんにマウスピース越しに歯にひっかけてもらうことがあります。

 

審美的にキレイでも、咬み合わせが不十分な例

こちらは他院でマウスピース矯正を3年間した後、当院を受診した時の写真です。正面から見ると審美的にキレイに見えますが、実際は咬合の成立が不十分なため、噛みづらさや奥歯の痛みを自覚されている患者さんの写真です。

審美的にキレイでも、歯が機能していない症例

審美的にキレイでも、歯が機能していない例。横写真。上下のはのバランスが噛み合っておらず。

審美的にキレイでも歯が機能していなと食べにくさ、奥歯の痛みを自覚しています。

すでに一度矯正治療をした方でも、咬み合わせの機能を回復させるには再度矯正治療が必要になります。

奥歯の治療

どんな症状?

歯の奥歯を動かす治療が必要な場合です。奥歯の歯列が乱れている場合や咬み合わせが合っていない場合、歯列全体を移動しないと矯正治療できない場合などがあてはまります。

マウスピース矯正の苦手ポイント

歯の中でも奥歯は歯根が太くしっかりしているため、歯を移動させるためには強い力が必要になります。一般的なマウスピース矯正はワイヤー矯正と比べると強い力がかけられないため、奥歯のコントロールは苦手です。

歯の根が細くてシンプルなので少しの力で動く前歯はマウスピース矯正に向いている。奥歯は歯根が太くて複雑なので少しの力では動きにくい。

△動かせる歯の実際

以上、マウスピース矯正で治療できること、マウスピース矯正のメリット・デメリットやリスク、そしてマウスピース矯正の苦手な症状を紹介しました。

 

矯正治療を始める方へ~初診のすすめ~

矯正治療を始める方は、歯科医院や矯正治療装置(ワイヤーかマウスピースか)など、検討しようと思ったらたくさんの検討が必要になります。

 

当院ではなるべく患者さんの希望通りの装置で矯正治療を行なっており、マウスピース矯正を希望する患者さんには、なるべくマウスピース矯正で治療を行なっています。しかし、初診や検査の結果、マウスピース単独での治療が難しい場合は、患者さんにその理由や予期されるトラブルなどを事前にお話しさせていただく場合があります。

 

矯正治療は100人いれば100通りの治療があります。

ご自身にあった治療に出会うには、複数の矯正歯科で初診やカウンセリングを受けることをお勧めします。ご自身の希望が担当医にしっかり伝えられて、ご自身に合った治療法を提案してくれる歯科医院を見定めるには、初診で歯科医師と話すほかないからです。

 

当院は、銀座駅2分のところにある矯正歯科ですが、LINEテレビ通話を利用したオンラインカウンセリング(無料・30分・完全予約制)も行っています。気になる方はLINE友だち登録の上、ご連絡ください。

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自信をもって口を開けて笑える方が増えると嬉しく思います。

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